生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
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可笑しくてやがて哀しき・・・-フローレス-

a0032317_2504858.jpg珍しく、接待のお客さんが女性だったので、二次会は六本木のおかまバーへ。
私にとっては、初めての体験。

キャバクラは、何度も経験ある。
前の仕事はおじさん相手が多かったので、様々な流れで、キャバクラへ連行されることが結構あった。
そのたび、なかなかいづらくて、早く帰りたいなーと笑顔の裏で思っていた。



ホステスさんもやりづらいだろう。
私が行った店のレベルの問題なのか、女性どうし、いまいち会話がはずまないし、目の前でだらしなく鼻の下を伸ばすオヤジたちに、正直うんざりということがままあった。

でも、おかまバー。
これは意外や、楽しかった。
自分のお金で来ようとは思わないけど、うーん毎日来てもいいかも、くらい楽しかった。

なんだろう。
あの、はっちゃけた明るさ。
どこか哀愁を隠した、それでもひたすら明るいサービス精神。

「性同一性障害」と言うと固い言い方だけど、彼ら(彼女ら)に悩みがないはずがない。
思春期の頃には、「自分」というものを考えて見つめて苦しんだだろう。
普通の人なら全く抱える必要のない悩みを、彼らは生きる限り抱えている。

ダンスショーで華やかに踊る彼女たちだけど、別に歌や踊りが好きかどうかは分からない。
無理に明るくすること自体が、得意だとは限らない。
でも、こういうかたちで、こういう世界にしか生きられない、そういう人たち。

哀しいなあ・・・
でも、強いなあ・・・

バカ騒ぎに、励まされた。
お客さんも、喜んでくれた。

不器用で保守的な男と、ピュアなドラッグクイーンとのコミュニケーションを描いた映画「フローレス」。
舞台はニューヨークの庶民的アパート。
人間は皆、多かれ少なかれ不具合をもっている。
完璧な人など、いない。

隣人が奥に隠している不具合も、自分のものと同じようにいたわることができたら。
どこかなぐさめ合い、さりげなく気遣う、そういう心の幅が持てたら。
そして、いつしか埋めあうことができたら。

埋めることなんかできないのかもしれない。
それは、結局、ひとりで抱えて生き続けるしかないものかもしれない。

でも、人間には想像力も、思いやりという才能もある。
人の哀しさと、優しさの性(サガ)を、この映画あるいはおかまバーに知る。


フローレス Flawless(1999年・米)
監督:ジョエル・シューマカー
出演:ロバート・デ・ニーロ、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ミラー他
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by yukotto1 | 2004-09-26 00:23 | ハッピーになる映画