生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
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本気モード三点セット-ニューヨークの恋人-

約束の期限まで一月を切った。
なんの約束かというと、「3月末までに3kg痩せる」という話。

遡れば昨年の5月あたりから、痩せる決意をもったものの、実際はというと何も変わっていない。
意志が弱いというか、なんというか。
まあ、ありがちなもんである。

ひとつ言い訳をするならば、毎日否が応にも外食続きで、自宅へ帰れば一刻も早くベッドにもぐり込み、朝はギリギリまで寝ていたい、そんな習慣を強いられる仕事についていたんだから、何をどうやったらダイエットなんぞできるのか、到底現実味がなかったのだ。
でも、ご存知のように環境が変わった。



私は毎晩7時には職場を出られる仕事に転職をしたのだ。
夕食はほとんど自炊に切り替わり、毎日朝食を欠かさない。
そして、その上、週2日以上のホットヨガ。

驚くほど健康的な生活への変貌で、我ながらちょっと笑ってしまう。

それにしても、ホットヨガはすごい。
私は昔から汗をあまりかかない人で、どんな運動をしようが、サウナに入ろうが、灼熱の太陽の下でも、「ちょっとにじむ」くらいにしか汗をかかなかった。
クラスメイトたちが体育の時間に、前髪から大粒の滴をしたらせたり、背中にシャツがぺっとりとくっついたりしているのを見て不憫に思ったり、さらには、あるとき誰かが「女優は顔に汗をかかない」と言っているのを聞いて、自分は女優体質なのだと小さな自尊心の頼りにすることにした。

しかし、汗をかかないというのはいいことじゃない。
発汗は哺乳類を特徴づける性質と言えるが、周囲の気温の変化に対して汗で肌を冷ましたり、毛穴をぐっとしめて熱が逃げるのを防いだりして、その結果自らの体温を維持し守るのが恒温動物の優れたところだ。
一方、爬虫類などの変温動物はそういう機能を持たないので、熱い場所では体温が上がり、寒い場所では体温が下がり、だから生きうる場所が限られるわけで、環境への適応能力において劣っているというわけだ。
私も汗をかきにくいので、暑い日には顔が真っ赤になってひどく熱くなる。
そうして蛇の気持ちになってみる。

そんな女優でありまた蛇である私が、室温38度、湿度65%というソフトサウナな環境で行うホットヨガというヤツにやられた。
玉のような汗という表現があるが、まさにこのことだ。
始めてものの15分ほどで、体中の毛穴から汗が噴き出してくる。

それはもう感激に近い。
天井に向かって腕を突き上げるポーズをすれば、その腕を伝って顔にボタボタと滴が落ちる。
ふくらはぎに手を添えてバランスをとるポーズでは、汗ですべって手の位置が定まらない。
終いには着ているものが、プールに落ちたみたいにぐっしょり濡れてしまっている。
持ってくるものに「替えの下着」と書いてあって、そんな大げさなと思っていたけれど、本当だった。

激しい動きは一切ないのに、とんでもなく苦しい。
無理な姿勢にもう少し我慢を与え、乱れる呼吸を懸命に整え、無我夢中になる。
ゆったりとした流れで、全身の筋肉が目覚めていくようだ。
レッスンが終わってマットに背中を投げ出し、ぐったりと天井を仰ぐと、手のひらと額に涼しさが吹いてくる。

ヨガと言ったら、NHKの「お母さんといっしょ」でベリーショートの髪型のお姉さんと小さな子どもが照明を落としたスペースで二人きり、幻想的なインドっぽい音楽に合わせてポーズをとる、そんなシーンが思い浮かぶ。
今は知らないが、昔、私が小さいときにはそういうコーナーがあったのだ。
鼻にかかった高い声でお姉さんが「猫になる~」とかなんか言って綺麗なポーズをとる横で、5歳にも満たなさそうな子どもが真似っこをするわけだが、全然うまくできなくて、コテンと転んでしまったりする。
私の中のヨガと言えば、長らくそんなイメージに、サイババやダルシムがくっつくみたいな感じだった。

ニューヨークキャリアやハリウッドセレブの間でそれがブームになり、そしてそのまま日本に輸入された近年、ヨガのイメージは随分変わった。
やたらお洒落な味つけだ。
19世紀からタイムスリップしてきた伯爵レオポルトと現代のキャリアウーマンとの恋を描いた映画「ニューヨークの恋人」でも、メグ・ライアン扮する広告ウーマンの主人公ケイトは仕事と恋愛のストレスを晴らさんとヨガを趣味として励んでいた。
最近はそんな描かれ方が実に多い。(実際にケイトを救うのはヨガじゃなく、レオポルトの熱い愛なわけだけれど)

私の周りにもヨガをやっている人がたくさんいる。
「みんなやっている」に近いくらい、たくさんいる。
そして口々に「健康になった」と言う。

特にホットヨガは直近のブームで、やっと東京に幾つかスタジオができはじめたくらいなので、教室はものすごい盛況ぶりだ。
毎回多くの30歳前後の女性たち(1割以下だが男性もいる)で部屋はいっぱい、初めてという人が毎度3分の1はいて、予約もとりづらく大した人気。
みんな揃って蒸し暑い部屋で汗だくになりながら、我慢道場に励むわけだ。
でもなんか、会社帰りにこういう中に混じっていると、私も人並みの「OL」になった気分でくすぐったい。

私は物事にはまると若干極端になる傾向がある。
人生において細く長く続けているものはほとんどないが、太く短いマイブームは多種多様。

目下やりたいことはいろいろあって、順番をつけるのに迷う。
ゴルフや英語を習いたいし、料理のレパートリーを増やしたいし、読みたい本や観たい映画もたくさんある。
さすがにいっぺんにはできないので、期間を区切って確信犯的にマイブームを作る。
短期集中でやって、納得したら次に移る。

今月のテーマはダイエット。

彼とした3月末の約束もあるし、4月の頭に友人の結婚式もある。
温泉に行く計画もあり、年度も変わる節目でもある。
痩せる理由はいっぱいある。
だから、今月、マジで痩せる。

どれくらいマジかというと、ホットヨガだけじゃ物足りないということで、最終兵器投入。
以前からずっと気になっていた、エグザスのバイオメトリクスを始めることにした。

バイオメトリクス。
それは、絶対痩せる4週間のダイエットプログラム。
1回30分週3回のトレーニングと厳密に計算された食事療法。
期間中、マンツーマンでトレーナーが面倒を見てくれる。

単なるダイエットではなく、筋肉をつけて脂肪を燃焼しやすい体質に改善する。
食事は4週間分のレシピに従って自分で調理するか、レトルトフードを購入するか。
今の私は自炊ブームでもあるので、レトルトには頼らないことにした。

本気である。本気。

だって、このストイックなプログラム。
4週間で料金は約7万円。

これで痩せなきゃどうやって痩せる?

自炊、ホットヨガ、バイオメトリクス。
本気モード三点セット。

終わったときのご褒美もたくさん用意して、絶対がんばる。


ニューヨークの恋人 Kate & Leopold(2001年・米)
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン、リーヴ・シュレイバー他
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by yukotto1 | 2006-03-05 23:26 | ハッピーになる映画