生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
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結婚できない男-フォー・ウェディング-

最近、友人と話すと結構盛り上がる話題なのだが、阿部寛主演のドラマ「結婚できない男」。
私は1回しかそのドラマを観たことがないけれど、おおよその主旨は理解できる。
以前ブログでも紹介したことのあるヒュー・グラント主演の「アバウト・ア・ボーイ」に心なし似ている。
(「アバウト・ア・ボーイ」は結婚できないだけじゃなく、仕事もしてないダメ男だが)

40歳の主人公は建築家で、仕事では成功して高収入。
見た目も決して悪くないし、これまでそれなりに女性とも付き合ってきた。
家事も自分でそこそこやるし、趣味も充実、オシャレにもこだわる。
けれど、結婚はしていない。
独身生活が充実しすぎて、誰かと一緒に暮らすなんて想像できないのだ。
自分の世界をずっと守っていたい。



「俺は結婚できないんじゃなくて、結婚しないだけなの」と主張する阿部寛がものすごくはまり役。
する気になればいつでもできる、という根拠不明の自信を視聴者は冷ややかに見守る。
自覚症状がない分、いわゆる女性の負け犬よりたちが悪い。

衝撃的だが、現在、既に40代男性の5人に1人は独身で、2016年にはそれが4人に1人になると言われている。
折りしも、木曜の昼に参加した日経MJ編集長のセミナーで単身世帯の拡大についての話を聴き(テーマは消費マーケットの話だったのだけれど、個人的には身につまされるものがあった・・・)、日曜の夜、「スタメン」(同時間帯に以前やっていた「EZ!TV」と扱うテーマやトーンがよく似ている)という情報番組でまさに「結婚できない男」を特集していて、とかくトレンドなのだと感じたりした。

ヒュ-・グラントと阿部寛はキャラがそっくりだというのは、前々から思ってきた。
それはモーガン・フリーマンといかりや長介がそっくりだというのと、同じような感じだ。
MR.ビーンと志村けん、チャウ・シンチーと筧利夫、チェ・ジウと松嶋菜々子、というのも個人的には常識になっている。

金曜日の夜、家に帰ってスター・チャンネルをつけると、たまたまやっていたのが「フォー・ウェディング」。
公開年は既に12年前になるが、ヒュー・グラントは当時から優柔不断で結婚できない男役だったと分かる。

遥か昔にこの作品を観たことがあり、好きな映画として記憶していた。
ヒロインのアンディ・マクドウェルの媚びた目元が好きじゃないなと、当時は感想をもったのだけれど。

久しぶりにもう一度観てみると、ストーリーはしっかり憶えているはずだったが、実は肝心なところを忘れていた。
あるいは、初めて観た10年ほど前には、それが肝心なことだとも気づかず、それでさらっと流していたのかもしれない。

いわゆるロマンチックラブコメディ、最後はハッピーエンドに決まっている。
それは当然なのだが、Four Weddingsの1つ目は出会い、2つ目は再会、3つ目はヒロインの他の男との結婚、そして最後の4つ目は、主人公とヒロインの幸せな結婚式だったと思い込んでいた。
goo映画の当作品のあらすじにも、最後にふたりの結婚式が執り行われたと書いてある。
そう考えるのが普通だが、この記載は間違いだ。

なんとふたりは結婚しない。
エンドロールでコラージュ風に、彼らを取り巻く登場人物が軒並み結婚してしまうのに、ふたりは最後の最後まで、結婚はしない。
ふたりが子どもをもうけ、幸せに暮らした暗示はあるが、ふたりの式の様子だけは現れないのだ。

ヒュー・グラントはラストシーンで愛しい人に、こう言う。
「これからずっと一緒にいて欲しい。でも、僕に結婚を強要しないで欲しい」

「おまえ、最後まで優柔不断かよ!」と思わずテレビに向ってつっこみを入れてしまった。
なるほど、この展開は実にイギリス映画らしい。
こんなスパイスに10年前には気づかなかったなんて、やはり年の功というのはあるのだなと思う。

それにしてもヒュー・グラントと阿部寛は、いつまで独身の役を続けるのだろうか。
役者として確立したイメージを思えば、彼らはプライベートでも結婚することが難しそうだが、実際のところ、結婚が似合わない男たちではある。



フォー・ウェディング Four Weddings and A Funeral(1994年・英)
監督:マイク・ニューウェル
出演:ヒュー・グラント、アンディ・マクドウェル、クリスティン・スコット・トーマス 他
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by yukotto1 | 2006-09-05 21:26 | ハッピーになる映画