生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
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スターバックス、朝の習慣-ユー・ガット・メール-

今週から赤坂のオフィスに戻った。
オフィスの入ったビルの1階にはスターバックスがある。
夏の朝は必ずアイスショートラテを頼む。
ジャズの日もあれば、ボサノヴァの日もある。レゲエの日もクラシックの日もある。
スターバックスの今朝の音楽を聴くのを、少し楽しみにしている。

スターバックスが初めて日本に出店したのは、1996年の銀座。
私が東京に初めて住むようになった次の年だ。
そういえば、大学の頃、渋谷の駅構内に見慣れないコーヒーショップができて、気になり始めたと思ったら、瞬く間に至るところ同じ店が出現したのを憶えている。
そういえば、実家に帰ったとき、わざわざ神戸にできたスターバックスにでかけたという話を弟から聞かされたりもした。

1999年に名古屋に引っ越したけれど、そのときにはまだ東海地方にスターバックスはなかった。
2000年にセントラルタワーズの中に名古屋1号店ができて、そこに長蛇の列ができたのを驚きをもって見た。
今は、名古屋のあらゆる街角に、まるいグリーンのロゴマークを見ることができる。



そんなスターバックスが登場する映画が、1998年に公開された。
スターバックスでは「毎日決断力を試される」と言ったのは、映画「ユー・ガット・メール」のトム・ハンクス。
私の場合、原則的に夏はアイスショートラテ、冬はホットカフェモカショートで決めているのだけれど、それでも、レジへ行く前に、毎度ちょっとした浮気心がよぎったりする。
それでもなぜか、いざとなると、同じ言葉が口をついて出てしまうのだから不思議なものだ。

「ユー・ガット・メール」は、トム・ハンクスとメグ・ライアンがネット恋愛をするというお話。メール交換で紡がれる恋が、実はご近所の犬猿の仲の二人だったというありがちな設定だ。
パソコン通信やインターネットの出始めの頃は、この手の物語が映画にドラマに小説に・・・と、まあたくさんあった。
スターバックスはと言えば、当時はちょっとこじゃれたコーヒーショップとしか映らなかった。
それはアメリカ人なり、ニューヨーカーの習慣であり、「へー、海の向こうではそうなのねー」と思うばかりだった。

けれど、今や東京の、いや日本中のちょっとしたオフィス街では毎朝のように、紙のコーヒーカップを手にエレベーターに乗る人々の姿が見られる。
普及したのは、ただシアトル系コーヒーショップの数ばかりではなく、コーヒーとともにある日本人の生活習慣と言って過言ではない。
実際、私も、コーヒーを飲む回数が確実に増えた。

それで、日本人は、銀幕に憧れたニューヨーカーみたいになったんだろうか?

今朝のスターバックスではサルサが流れていた。
見渡したところ、この店に、トム・ハンクスもメグ・ライアンもいない。

でも、険しい顔のビジネスマンや涼しい顔のOLも、他人同士に見えて実は、メールで甘い言葉を交わし合う、ネット恋愛中の2人だったりするのかもしれない。
これからコーヒーを手にデスクに戻り、さっそくメールをチェックするのかもしれない。
時に、仕事の忙しさを愚痴てみたり、そんな相手を励ましてみたり、送信ボタンを押す前にもう一度文章をチェックしてみたり、返信が3日も来なくて不安になったり、デートの約束に有頂天になったり、そんな間柄の2人かもしれない。
適当な男女に見当をつけて、彼らの秘密に想像を巡らすのも楽しい。

知らない相手どうし、なんていうのは、あまり現実的ではないかもしれないけど、知っている間柄でさえ、メールが恋愛において果たす役割は、格段に高まった。
ダイヤルアップの音はもう聞こえなくなったが、映画の中の世界を超えて現実はより進歩している。

でも、恋をする人そのものは変わらないんだろうな。


ユー・ガット・メール You've Got Mail(1998年・米)
監督:ノーラ・エフロン
出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン、パーカー・ボウジー他
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by yukotto1 | 2004-07-10 03:10 | ハッピーになる映画