生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

デジタル化時代の到来-アバター-

映画好きで、テレビ好きで、ゲーム好きな私なのに、うちのテレビはずっとアナログだった。
7年前に東京に戻ってきたときに買った、大きなブラウン管テレビだった。

アナログ地上波が停止することは知っているけれど、だって2011年7月まではこれでいいんでしょ、と、ギリギリまで粘ろうと思っていた。
北京オリンピックも、ワールドカップも、私の決意には、なんの影響も及ぼさなかった。
そう、決めていたのだ。

12月半ば、新宿で映画を観た。
映画が始まるまで時間があって、友人が新しいテレビを買いたいというのでビックカメラについていった。
家電量販店は、たまに来ると本当に楽しい。

テレビ売場には、テレビ売場なんだから当然だけれど、おびただしい数のテレビモニターが並んでいて、不景気の中にあって一際賑やかな、ボーナスシーズンの浮き足立ったムードがあった。

アガる。
わけはないけれど、これ、アガる。



友人はテレビのスペックに夢中になって、普通のAQUOSにするか、新製品のLED AQUOSにするかみたいなことを店員に相談している。
私はというと、画質差にも機能にも値段にさえも興味がなくて、ただ、おしなべて自宅のブラウン管テレビとは比較にもならない、美麗な映像そのものに見入っていた。

まず、すべてのソニー製テレビが、同じ映像を映し出していた。

「ファイナルファンタジーXⅢ」。

発売を数日後に控えたビッグタイトルのデモ映像が、何度も何度も流れていた。
もちろんソニーは、PS3を売りたくて、そしてVRAVIAを売りたくて、だから、このゲームソフトへの期待とリンクさせたプロモーションを展開している。

「ファイナルファンタジー公認画質」と掲げられたテレビ。
なるほどねと、マーケティングの勉強になる。

そして、そのとき、突如として私の決意が揺らぎ始めた。

「新しいFFがやりたい」

自慢じゃないが、過去のFFは全て発売日に買ってプレイしている。
けれど、PS3を持っていないので、今回はスルーするだろうと思っていたのに、ここに来て、この映像の誘惑。

FFをやるためには、PS3が要る。
せっかくPS3でFFをやるのに、テレビがブラウン管。

三段論法で「デジタルテレビ買っちゃうか」となる。

店に入る前は、「デジタルテレビはギリギリまで買わない」と言い切っていたのに、この有り様。
メーカーの思うツボだ。

いや、景気貢献だ。

そういう、言い訳をつけて、そこからもう気持ちは完全に「テレビが欲しい!」にシフト。
とはいえ、その日その場で決めるほど短絡的ではない。
まずはネットで調べて、専門家に訊いて、それで決めなくちゃというやる気がみなぎってくる。

友人は、「やっぱり全然違うよ~」と言いながら、まんまと新製品のLED AQUOSを買ってご満悦。
大きな買い物って、まったくもってエンタテイメントだと思う。

その後、新宿ピカデリーで「カールじいさんの空飛ぶ家」を3Dで観て、その本編もなかなかよかったものの、3Dだからどうというほどの感動はなくて、その代わりに感動したのは、10日ほど先に公開の「アバター」の予告編だった。

「なんだ、これ」と思うほど違う。
といっても、そこにとってつけた感じや不自然さがなくて、ただ美しい。
リアルよりリアルというか、実写以上の奥行きを感じる。

「これは観なくちゃいけない」
ちょっとしたincidentとも言うべきか、ただならぬものに出逢った感覚で、ぞわぞわする。

ビックカメラで「FF13」に惹きつけられ、映画館で「アバター」に惹きつけられる。
2009年の終わりに、世界が動く音が遠くから響いてきたような、そんな日曜日だった。

翌週、私は量販店に2日通って、42型フルハイビジョンプラズマテレビと、プレイステーション3と、ファイナルファンタジー13をいっぺんに買った。(ついでに、HDMIケーブルも買った)
自分が大人になったことをまた実感してしまった。

まったくもって、買い物はエンタテイメントだ。
会計をしてから新しいテレビが我が家にやってくるまでの2日間、それはもう、嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
こんなにウキウキするのは、どれくらいぶりか分からないくらい嬉しかった。

さらに翌週、「アバター」を公開日の初回上映で観た。
その出来ばえに感嘆をした。

ようやく私に、デジタル化時代が来たのだ。

アバター AVATER(2009年・米)
監督:ジェームズ・キャメロン
出演:シガニー・ウィーバー、ゾーイ・サルダナ、サム・ワーシントン他
[PR]
by yukotto1 | 2010-01-20 22:08 | 迫力系映画