生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
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高校野球を最高潮にして、この暑い夏もようやく落ち着きを取り戻した。
少しばかり過ごしやすくなった朝晩に、微かな切なさが忍び込む。

訪れるのは二度目だというのに、またも行過ぎて引き戻る銀座の混沌。
目的地は、隠れ忍ぶような場所にある。

Salone Ondataは、近頃のお洒落な男性たちが憧れを募らせるクロージング・サロンなのだそうで、男性ファッション誌でも度々取り上げられているらしい。
私が普通にしていれば、その名を知ることも足を運ぶこともなかっただろうが、ちょっとしたきっかけで、このサロンで不定期に開かれている短編映画上映会に声をかけられた。

看板も見当たらないままの雑居ビルを、小さなエレベーターで8階まで上がり、さらにフロアの奥の扉を押す。
その先に広がる、こじんまりとしてかつ洗練された空間は、正真正銘、大人の世界だ。
正直言って、私などでは気後れしてしまいそうだが、それでもしばし背伸びを楽しんでみる。

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by yukotto1 | 2007-08-28 18:48 | ぐっとくる映画
「なぜ山に登るのか」と問われ、登山家ジョージ・マロリーが「そこに山があるからだ」と答えたことは有名に過ぎる。
なるほどとも思うが、少々エキセントリックだとも思う。

富士山に登ろうと思うと言ったとき、それに対して「なぜ」と訊く人はいなかった。
「一度登らぬバカ、二度登るバカ」というように、富士山に登ることについて、改めて説明はいらない。
大方の日本人が「富士山に登ろうと思う」とき、その理由はただ一つ、「富士山が日本一の山で、私は日本人だから」だと、それで十分事足りる。

「富士は日本一の山」。
そういう歌を小学校で歌ったし、ここでの「日本一」の響きには、「日本一標高が高い」という言葉以上のものがある。

あらゆるものを凌ぐ、あらゆるものを内包する、偉大な存在。
それが富士山なのだ、と誰かが声高に言ったとして、多くの日本人は黙ってうなづいてしまうだろう。
物理的な意味を超えて、富士山は日本人の精神論に立ち入ってくる。

そんなわけで。

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by yukotto1 | 2007-08-17 01:03 | ぐっとくる映画

くされ縁-ハンニバル-

平日午後7時半から8時頃にかけて、銀座8丁目界隈は夢みたいな空気に包まれる。
蝶のように美しい女性たちが艶めくドレスの裾をヒラヒラとなびかせながら、高い視線で颯爽と歩き、次々にビルの中へと吸い込まれていく。

そういったビルの前には必ずと言っていいほど、タキシード姿の精悍な顔つきの男性が背筋を伸ばして佇みながら、周囲を鋭く観察している。

銀座の、夜の顔。

そんな時間帯にこの近辺に足を運ぶことはそうないのだが、考えてみれば、自分自身が指定したビストロは8丁目の中心にあった。
その夜は、名古屋から出張で上京した友人と、大学時代の友人と3人で飲むことになっていた。

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by yukotto1 | 2007-08-14 12:00 | 怖い映画
秋葉原は、年に一度行くか行かないかの場所だけれど、足を運ぶ度、ちょっとわくわくする。
ここがどこなのか分からなくなってしまいそうなボーダレスオーラをビシビシ受けて、なんというか、東京の懐の深さみたいなものを見せつけられる、そういう感覚。

そもそも秋葉原は、戦後、軍が放出したジャンクな電子部品を扱う闇市として発展してきたそうだ。
それが端緒になって、ラジオや無線機の一大市場となり、やがて家電量販店が軒を連ねるようになる。
その後、時代の移り変わりとともに主たる商品はパソコンパーツとなるが、私が東京に最初に暮らし始めた90年代半ば頃は、ようやくその波が訪れた時期だった。

私が初めて家庭用にPCを購入したのは1997年だったが、後に富士通に就職した「アキバ系」の友人の勧めに従い、指定された型番のパソコンを秋葉原の指定された店(雑居ビルの中にある、まともな看板もない薄暗い店)へ、一人で買いに赴いたことを思い出す。
あの時は、購入すべき価格まで指定されて、訳も分からず指示された値段まで値切った。
パソコンに対してはド素人なのに、下手に交渉を掛け合う客を、店の人はさぞかし奇妙に思ったに違いない。

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by yukotto1 | 2007-08-03 00:57 | 笑える映画