生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
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間に合うか間に合わないか微妙な時間だったので駆け足で急いで、そのせいで、鼓動が少し速くなっていた。
本編開始間際にようやく席に着いて、一呼吸つこうとしたのだが、まるきり、それは無駄だった。
心拍数は、下がるどころか再び上昇をはじめたのだ。

映画は、冒頭からいきなり緊張に満ちていた。

舞台はイラク。乾燥した砂漠の街。

爆発物処理のための遠隔操作ロボットが不具合を起こし、潜水服みたいな重装備に身を包んだ兵士が、それを直すために爆発物に近づく。
簡単な作業を終えてそこを離れ始めたとき、援護する仲間の兵士が街角に携帯電話を操作しようとする不審な男の姿を見つける。

「携帯電話を捨てろ!」
銃口を向けながら大声で叫ぶが、男は英語が分からないというふうにニヤニヤと笑っている。

防護服の兵士は走り出す。
重たい装備を揺らして、懸命に、必死に、無我夢中。

観客である私は、迫り来る爆発に身構える。

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by yukotto1 | 2010-03-22 18:53 | ぐっとくる映画
強く冷たい風が水分の多い雪をつれてきた。
アスファルトに薄く積もってぬかるんで、とてもきれいとは言えない。
ブーツの踵に、細心の注意を払いながら歩く。

東京のなごり雪。
3月9日に降った雪。

先週は、日中、コートがいらないくらいの陽気だったのに、この時期の手のひら返しはまったく手厳しい。
思わせぶりもいいところ、そうするほどに恋しくなる春の策略に、毎年まんまと嵌められる。

季節は輪廻の如く。
輪廻は季節の如く。

「瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思ふ」

百人一首で私が一番最初に憶えた句で、そして、私が一番好きな句だ。
そして、三島由紀夫晩年の小説を映画化した「春の雪」においても、意味の深い句となっている。

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by yukotto1 | 2010-03-10 01:33 | 切ない映画
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photo by hikaru

何か映画を観ようということになって、友人が提案したのが、公開翌日の「人間失格」だった。
生田斗真が主演なので、アイドル映画なのだろうかとも思ったけれど、太宰治とジャニーズという、あえての組み合わせに少し興味が湧いたので、その提案に乗ってみる。

一般受けしなさそうな映画だが、新宿の角川直営の映画館は、思いの外満席だった。
生田斗真目当てなのだろう、若い女の子のグループが多い。

彼女たちは原作を読んだことがあるだろうか。
そう思ったら、連れの友人も読んだことがないと言った。

私が「人間失格」を読んだのは、大学生の頃だっただろうか。
もう内容はだいぶ忘れた。

だけど、とにかく太宰治は好きじゃない。

ネガティブで破滅的だから。
ナルシストで自虐的だから。

私は、ああいう世界観を好きだと言いたくない。

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by yukotto1 | 2010-03-07 23:41 | 考えてしまう映画