生活視点の映画紹介。日常のふとした瞬間思い出す映画の1シーンであったり、映画を観てよみがえる思い出だったり。生活と映画を近づけてみれば、どちらもより一層楽しいものになるような気がします。


by yukotto1
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子どもの頃の私にとって、ケーキと言えば、大量生産の味がするタカラブネかパルナスのケーキと決まっていた。
タカラブネもパルナスも関西を拠点とする洋生菓子チェーンで、一時はかなり大規模な店舗展開をしていたが、現在は二社とも営業譲渡、廃業して、その存在すらなくなってしまっている。

特にパルナスは、つばの大きな帽子をかぶった男の子のイラストと「モスクワの味」というキャッチフレーズとともに、どこか物悲しげなCMソングが印象的であり、1970年代以前に生まれた関西人にとってみれば、実に思い出深い存在だったと言える。
ダウンタウンのまっちゃんも、パルナスの歌をテレビで歌っていたことがあった。
個人的には、日曜日の朝、「未来少年コナン」の放送時に必ず流れていたのが、懐かしい。

私の地元にあったパルナスは、ヒロタやコージーコーナーなどでよくあるように、駅舎の中にショーケースカウンターだけを構えた小さな店舗で、その駅舎が新しい駅ビルに建てかわる時に閉店してしまった。
誕生日やクリスマスなんかの特別な日に、ケーキを買うといえばパルナスへ行き、決まって苺のショートケーキを買ったのに、古い駅舎が壊された日は、パルナスの甘い思い出が失われてしまった悲しい日だった。

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by yukotto1 | 2006-09-24 21:39 | 考えてしまう映画
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photo by hikaru

それはもう15年も前のことになるが、私は一度だけアメリカに行ったことがある。
高校1年の春休みに、カリフォルニアのリンゼイという町でホームステイをしたのだ。

リンゼイは本当に小さな町で、胸が透くほど広々とした大地にオリーブとオレンジの畑が延々と見渡す限り続き、民家はその畑の合間にまばらに建っているばかりだった。
つまり、いかにもアメリカらしい町だった、ということ。

アメリカらしい町には必ず、アメリカらしいスーパーマーケットがある。
ただ広い倉庫のような店舗で、食料品や雑貨がむき出しに陳列されている。
天井が高くて通路の幅が広くて、ショッピングカートを押す私は巨人の国に迷い込んだ小人みたいだった。

それはあらゆるものが新鮮で、心躍る、最高の旅だった。
16歳のありあまる好奇心が、休むことなく震える旅だった。

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by yukotto1 | 2006-09-19 01:08 | しっとりする映画
最近、友人と話すと結構盛り上がる話題なのだが、阿部寛主演のドラマ「結婚できない男」。
私は1回しかそのドラマを観たことがないけれど、おおよその主旨は理解できる。
以前ブログでも紹介したことのあるヒュー・グラント主演の「アバウト・ア・ボーイ」に心なし似ている。
(「アバウト・ア・ボーイ」は結婚できないだけじゃなく、仕事もしてないダメ男だが)

40歳の主人公は建築家で、仕事では成功して高収入。
見た目も決して悪くないし、これまでそれなりに女性とも付き合ってきた。
家事も自分でそこそこやるし、趣味も充実、オシャレにもこだわる。
けれど、結婚はしていない。
独身生活が充実しすぎて、誰かと一緒に暮らすなんて想像できないのだ。
自分の世界をずっと守っていたい。

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by yukotto1 | 2006-09-05 21:26 | ハッピーになる映画

めざめの時間-太陽-

朝は必ず「めざましテレビ」を観る。
正確に言えば、観ているというより、それをつけた状態で体を目覚めさせ、朝の仕度をする。
社会人になってから、ほとんど欠かすことのない習慣。

大学生の頃は朝の7時や8時に起きているはずがなくて、午前中の授業にはほとんど遅刻した。
自分でもわかっているので、必修の外国語ででもない限り、1限目には決して授業を入れないことにしていた。

それが就職した途端、嫌でも目が覚めるようになる。
覚めざるをえないので覚めるだけなのだが、今振り返ると、学生生活の怠惰さが恐ろしい。
高校生までは6時に起床し朝食をとり、7時過ぎには家を出る生活をしていたわけで、この世で平日午前たっぷり寝ていて許される身分は、無職か大学生以外の他にない。

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by yukotto1 | 2006-09-04 19:15 | 考えてしまう映画
上の弟が生まれた日の記憶はないが、下の弟が生まれた日のことはしっかり憶えている。
私にはまだ子どもがいないので、「誰かが生まれた日」を実感として知っているのは、たった一人の誕生日だけだ。

しんちゃんは、三人兄弟の末っ子として、同時に私たち家族の一番の新参者として、昭和54年3月8日に生まれた。

その日、自宅には母とひいおばあちゃんと私がいた。
祖母と上の弟がいたかどうかは憶えていないが、父はたぶん仕事でいなかった。
私は3歳だった。

母が産気づいて、ひいおばあちゃんに車を呼んでくれと言ったら、ひいおばあちゃんはちょうどそのときうどんをこしらえて食べるところで、「ちょっと待ってよ。これ食べてからな」と呑気に応えた。
そのことを、母がいまだに恨めしそうに話す。

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by yukotto1 | 2006-08-14 02:00 | ハッピーになる映画
友人が新居に越したお祝いにと、三連休の中日に八丁堀まで出かけた。
「地図が読めない」私には、位置関係が定かでないけれど、たぶん私の会社からも近い。

新宿で買物があったついでにデパ地下でおもたせを買い、地下鉄に乗ろうとしたとき着信があった。
おとといの晩は他の用があるから行かないって言っていたのに、どうやら彼も行くことにしたらしい。
「ちょっとだけ顔を出すことにした」

あら、そう。だったら早くそう言ってくれればいいのに。
地図が読めない上に地図を忘れてきてしまった、救いようがない私は、ちょうど困り果てていた。
とりあえず一緒に行こうよ、ていうか目的地まで連れてって、というわけで、銀座で落ち合いワインを買ってからタクシーをつかまえた。
彼は先月、その友人宅にいち早くお邪魔していたのだ。

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by yukotto1 | 2006-07-18 20:45 | 切ない映画
私が勤めるオフィスは茅場町にある。
証券会社が立ち並ぶ、株式の街。
といっても、最近流行の外資系金融のオフィスがあるのは港区方面で、茅場町にある会社のほとんどは一昔前に最盛期を迎えた日系の中小証券だ。

このギャンブルくさい歴史のある街は、同時にやたらオヤジくさい。
他のオフィス街で見かけるような若いOL達の姿は圧倒的に少なく、それがゆえ、この街の飲食店には偏った傾向がある。

イタリアンだとかフレンチだとか、あるいはコジャレた創作和食だとか、そういった類のいわゆるギャル向けの店はほとんどなく、その代わりにあるのは、すえた居酒屋、食券式の定食屋がほとんど。
オヤジが好むオヤジ向けの店。
内装なんかも洗練などという言葉とは程遠くって、最低限の清潔さをキープしただけの素朴というより簡素な風情ばかりだ。
場合によって、それはアジア的な混沌とも呼べる。

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by yukotto1 | 2006-07-02 18:05 | 切ない映画
私は「探偵!ナイトスクープ」が好きだし、「トリビアの泉」の中の「トリビアの種」というコーナーがすごく好きだ。
この二つのTVショウに共通するのは、「どうでもいいような日常の疑問を大真面目に検証して、(時には強引に)答えを導く」というテーマを持つことだ。

そもそも私はくだらないことに思考を巡らすのが大好きで、仮に神妙な顔で深刻なことを考えているように見えても、いざ種明かしをすれば、人には呆れられるか失笑を買うということが往々にしてある。
そんな私に、ある友人が新しい「お題」を与えてくれた。

彼は昨年末ホームシアターセットを買い、最近は55インチのプラズマテレビを手に入れた。
55インチって一体、あんたの家はヨドバシカメラかと思うようなサイズだが、ともかくものすごいAV設備が彼のうちには整っている。
しかし、この友人、映画には全く詳しくない。
詳しくないどころか決定的な問題として、彼は「映画を観るとほとんどの場合、寝る」らしい。

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by yukotto1 | 2006-06-16 00:50 | 迫力系映画
レオナルド・ダ・ヴィンチという人は、私にとって昔から無視できない存在だった。
なぜかというと、彼と私は誕生日が同じ「だった」からだ。

小学生のとき、「誕生日事典」のような代物で、自分と同じ誕生日の著名人を探したら、そこには見知らぬ難しい名前と有名な肖像画が載せられていた。
本当は美人女優とかと同じだったらいいと思っていたのに、ハゲで髭面のおじいさんと同じだなんて、なんだかショックだったのを憶えている。

そのハゲで髭面のおじいさんについて調べると、彼が何者なのか余計に分からなくなった。
どこかで見覚えのある「モナ・リザ」という絵画を描いた画家かと思いきや、数学や天文学、解剖学など多岐に渡る科学分野の研究者でもあり、音楽にも精通していた。
この人の職業が何なのか、誰も言い得ない。
ただ人は、彼を称して「天才」とした。

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by yukotto1 | 2006-05-21 01:48 | 迫力系映画
アダム・サンドラーとドリュー・バリモア主演の「50回目のファーストキス」は、いかにもかわいらしいベタベタのラブコメディだが、他の作品と一線を画するように思えるのは、その舞台がハワイだからだろうか。
青い海と白い砂、爽やかな空の映像が、心をいつもより半オクターブ上げてくれる。

なぜハワイが舞台なんだろうと、最初は単純に新鮮さばかり感じたが、物語が進むにつれてなるほどと思うようになった。
この物語、季節感が邪魔なのだ。

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by yukotto1 | 2006-04-08 10:45 | ハッピーになる映画